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2023-24年度RI会長テーマ
Create Hope in the World
世界に希望を生み出そう

世界に希望を生み出そう
ゴードンR.マッキナリー

 

 
 

2023-24年度国際ロータリー会長
ゴードンR.マッキナリー
サウスクイーンズフェリーRC(スコットランド)

 私達は、絶妙なタイミングでリーダーシップの手綱を渡されました。今は歴史的な時であり、ロータリーが世界の注目を集め、現在の期待をはるかに超えた可能性への道を示す機会が訪れています。しかし私達の最も優れた仕事のいくつかは、他の人達の継続的な取り組みをサポートすることであるかもしれません。全てのロータリーリーダーの仕事の多くにおいては、継続が重要となります。継続とは、以前のリーダーたちのよいアイデアを前進させることを意味します。
 過去数年間、ローターアクトに力を与えると約束し、それを実行してきたことで、ローターアクターたちは全面的なパートナーとなるだけでなく、リーダーとなる熱意を示すことで、私たちを勇気づけています。
 継続のもう一つの優れた例に、女児のエンパワメントがあります。世界中の少女が強く、十分な能力を身につけた女性へと成長できるよう支援するために、この仕事を引き継いでいきます。
私はまた、多様性、公平さ、インクルージョン(DEI)を促進するためにロータリーが遂げてきた全ての進歩を全面的にサポートしたいと考えています。DEIを全面的にサポートすることは、単に会員数を増やすことを意味するわけではありません。DEIの最も重要な側面は、ロータリーを、最高の人材、最高のアイデア、最高のパートナーシップを受け入れるオープンでインクルーシブな組織にすることです。
継続には、他にも2つのテーマがあり、これらは皆さんの活動にとって極めて重要となります。ひとつめがポリオです。ポリオの根絶は依然としてロータリーの最優先事項です。「ポリオのない世界」という夢を追い続け、多くのことを成し遂げてきたこの35年間を、私達は誇りとすることができます。ビル&メリンダ・ゲイツ財団からの上乗せを全額得るために最低5,000万ドルを集めることがいかに重要であるかを毎年繰り返し言われたら、疲れるのも無理もないと承知しています。今、私達に必要なのは、さらなる挑戦かもしれません。現在、ポリオ根絶キャンペーンに寄付しているロータリー会員は約12人に1人に過ぎず、毎年寄付しているクラブも5分の1を下回っています。
行動計画のうち、皆さん全員に暗記していてほしいと思う部分があります。それは以下のビジョン声明です。「私達は、世界で、地域社会で、そして自分自身の中で、持続可能な良い変化を生むために、人びとが手を取り合って行動する世界を目指しています」。行動計画を受け入れ、実行するための現実的な方法をクラブに提供することこそが、地域社会で持続可能な変化を生む最善の方法です。

このビジョンを実現させる二つの具体的で有望な方法に重点を置きたいと考えています。
ひとつは、平和にさらなる主眼を置くことです。ロータリーを創始し、築いてきた先人たちは、ロシアが始めた残忍な戦争に直面するウクライナの人びとのために過去1年間に私達が行ってきた懸命な支援活動を、きっと誇りに思うでしょう。ウクライナで大勢が入会し続けていることは、入会と会員の参加促進について大切なことを示唆しています。しかし、ウクライナ人にとってもロシア人にとっても、平和が実現するまでは本当の安らぎは訪れないことは明らかです。同じことが、イエメン、アフガニスタン、シリア、そして世界の数十の紛争地域にも当てはまります。
平和とは、希望が根づくための土壌です。
ロータリーでは、平和は受動的な夢ではなく、懸命な活動、築かれた信頼、そしてしばしば難しい対話の結果として生まれるものです。平和は粘り強く、勇敢に実践しなければなりません。人類が立てることのできる最も勇敢な目標は、平和の追求です。ロータリーでは、全ての重点分野にわたる全活動が、希望を築く一助となり、それによって平和と償いが可能となります。
2006 年、私はタイのバーン・タリングチャン村を訪れた時、2004年末の津波で夫、娘、息子を失った女性から美しい貝殻をもらいました。彼女は、地域社会を建て直すロータリーの活動のおかげで前向きな気持ちを取り戻し、希望が与えられたと言いました。また、私は長年その作品を愛し、収集してきたスコットランドの最も偉大なアーティストの一人、ジョン・ロウリー・モリソンさんがよく使う色を選んで、世界の色を反映させ、次年度にロータリーが注力すべきことを反映させたいと思いました。このタイの女性との思い出と選んだ色から、私はテーマが何であるべきかに気づき、2023-24年度テーマは「世界に希望を生み出そう」としました。
新型コロナウイルス流行の結果として、これまで以上に多くの人々が傷ついています。多くの人が身近な人を失ったり、社会的つながりを断たれたりしています。分裂が広がり、つながる機会が失われています。最も傷ついている世代のひとつが、教育や対人スキルを身につける機会が妨げられた子どもや若者です。さらに悪いことに、世界の多くの地域では、助けを求めること、特にメンタルヘルスの助けを求めることは弱さであると考えられています。しかし、助けを求めることは勇気ある行動であり、幸せへの道を求めることは、さらに勇気が要ることです。
次年度の私達の計画は、世界に平和にもたらし、紛争の影響を受けた人々を癒すこと、そして、私達自身の内面的な闘いと向き合うために、お互いと地域社会を支え、助けを求めることに対する社会的な偏見をなくすことです。
これらの活動全てにおける目標は、破壊的な紛争から世界が立ち直れるように、希望を取り戻すことです。そうすれば、私達自身のために持続可能な変化をもたらすことが可能となります。ロータリーは、平和、機会、生きる価値ある未来の土台を築いています。私達が得意とすることを継続すると同時に、変化に対してオープンで前向きになり、世界と自分自身の中に平和を築くことに力を注げば、ロータリーはより平和で、より希望のある世界を築く手助けができます。
            (2023/1/9、ゴードンR.マッキナリー氏テーマ講演より抜粋)

ロータリークラブとは

ロータリーの創立と目的

20世紀初頭のシカゴの街は、著しい社会経済の発展の陰で、商業道徳の欠如が目につくようになっていました。
ちょうどそのころ、青年弁護士“ポール・ハリス”はこの風潮に耐えかね、友人3人と語らって、お互いに信頼のできる公正な取引をし、仕事上の付き合いがそのまま親友関係にまで発展するような仲間を増やしたい、という趣旨でロータリークラブという会合を考えました。
ロータリーとは集会を各自の事務所が持ち回りで順番に開くことから名付けられたものです。
こうして1905年2月23日にシカゴ・ロータリークラブが誕生しました。
それからは志を同じくするクラブが、次々各地に生まれ、国境を越えて、今では世界200以上の国と地域に広がり、クラブ数は約35,400 、会員数は約1,210,000 人に達しています。( 2016年7月1日公式発表より)
そして、これら世界中のクラブの連合体を国際ロータリー(RI) と称します。
このように歴史的に見ても、ロータリーとは職業倫理を重んずる事業および専門職務に携わる人の集まりなのです。その組織が地球の隅々にまで拡大するにつれて、ロータリーは世界に眼を開いて、幅広い奉仕活動が求められるようになり、現在は多方面にわたって多大な貢献をしています。
 


ロータリーの目的

 
ロータリーの目的は、意義ある事業の基礎として奉仕の理念を奨励し、それを育むことにある。具体的には、次の各項を奨励することにある:
 
1.知り合いを広めることによって奉仕の機会とすること;
2.職業上の高い倫理基準を保ち、役立つ仕事はすべて価値あるものと認識し、社会に奉仕する機会としてロータリアン各自の職業を高潔なものにすること;
3.ロータリアン一人一人が、個人として、また事業および社会生活において、日々、奉仕の理念を実践すること;
4.奉仕の理念で結ばれた職業人が、世界的ネットワーワを通じて、国際理解、親善、平和を推進すること。
( RI定款第3条、標準ロータリークラブ定款第5条)

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